「苦しみから喜びを生む」「これでいいと思う」生きづらさと生きやすさに揺れる30代へ

二つの言葉

二つの言葉が頭から離れない。フィンランドのsisuと、デンマークのhyggeだ。

正反対に見えるこの二つは、どちらも「どう生きるか」という切実な態度に根ざしている。そしてODDSが目指したいものと、深いところでつながっている。

フィンランド「sisu」の静かな力

sisuは、苦しさを誇示せず、黙って前へ進む静かな力のことだ。決して根性論ではない。

フィンランドはスウェーデンに支配され、ロシアの大公国となり、独立後もソ連との戦争で領土を失った。それでも立ち続けた。ご存知の通りフィンランドはサウナで有名だ。熱さに耐え、冷気にさらされ、また戻ってくる。サウナは、sisuを映す身体的な比喩のようにも思える。苦しさを通ってもなお立つことを、身体が先に知っているのだ。

デンマーク「hygge」の選択

hyggeはsisuの反対を向いている。外の世界が不安定でも、自分たちの暮らしの中に温かさをつくる。「自分はこれが心地よい、それでいい」と選び取る精神だ。甘くくつろぐことではなく、自分の基準で暮らしを整えること。だからこそ、小さな喜びを大事にする文化につながっている。

二つに共通するもの

sisuは耐える精神、hyggeは整える精神。でもどちらにも共通しているのは、他人の基準に自分を明け渡さないことだ。

ゲシュタルトの祈りという言葉がある。「私は私のことをする。あなたはあなたのことをする」。冷たさじゃなくて、自分の輪郭を保ったまま人とつながるための思想だ。sisuもhyggeも、結局はここにつながる。

ODDSが作りたい服

ODDSは、誰かになるための服じゃない。自分に戻るための服だ。折れずに立つための服。「これで十分」を選ぶための服。

生きづらさと生きやすさのあいだで揺れる30代へ。自分の輪郭を手放さないための服を、作りたい。